
パパは悲しい「パパ見知り」…いつになったら収まる?
父親になつかない子供について
赤ちゃんがしっかり周囲の状況を目で把握できるようになるのはだいたい3ヶ月頃からと言われています。
それまでは明るい・暗いといった漠然としたイメージで周囲のことをとらえているので、自分の世話をしている人が誰かということを理解することができません。
それが3ヶ月を過ぎたあたりから急激に脳が発達し、両目の動きが活発になるとともに自分の周りにいる人が誰であるかということをしっかり見分けられるようになります。
この時によく起こるのが「パパ見知り」という父親になついてくれないという状態です。
多くの家庭では赤ちゃんの世話の大半をするのは母親なので、話しかけられる声や顔の形などから自分にとって大切な人なのだろうということを自然と理解します。
ですが普段あまり赤ちゃんの世話をしていない父親の場合、一緒に暮らしているにもかかわらず自分のことを把握してくれず近づくと泣き出すといったことも起こります。
なんとなく周囲のことが判別できるようになるのは3ヶ月~6ヶ月くらいまでの間で個人差があるとされているので、生まれて半年も一緒にいるにもかかわらずまるで他人のような態度をとられてしまうとパパとしては大いにショックを受けてしまうことでしょう。
長い時には1歳くらいの歩けるようになるまでパパ見知りが収まらないということもあるようで、家族としても対応に困ってしまいます。
抱き方と声色から赤ちゃんは自分との関係を把握しています
普段からあまり赤ちゃんの世話をしていない人の場合、明らかに抱きかかえ方が下手であったりします。
犬や猫といった動物にも共通していますが、言葉が通じない相手であっても自分の目の前の人が自分に対して敵対心や警戒感を持っているかどうかということはなんとなくわかります。
視力などの判断力がまだ備わっていない赤ちゃんの時期の感覚はそうした言葉の通じない動物に近く、口先で「仲良くしてね」と言っていても心の中で緊張をしている人のことは敏感に察知します。
長く赤ちゃんと打ち解けることができない父親によくあるのが、普段からの子育てに積極的に参加をしていないのに加えて、赤ちゃんに対して自分が心を開くことができていないということです。
全てとは言いませんが男性の場合自分の方から好意を見せるのではなく、相手から好意を示されてやっと自分の警戒感を解けるというタイプもおりますので、そうした自分から先に警戒心を溶けない人は赤ちゃんに対してうまく接することができません。
赤ちゃんがもう少し成長して1~2歳になってくると本能ではなく社会性を理解して行動できるようになるので「これがパパなんだ」という理性で接し方を変えてくれる可能性がありますが、本能が先になっている赤ちゃんの時期では難しいかもしれません。
もし赤ちゃんが自分になついてくれないと悩んでいるなら、赤ちゃんの方から笑ってくれることを期待していないかということを考えなおしてみてください。
夫婦間の関係も子供の心理に影響
もう一つ間接的に関係しているのが夫婦間の仲の良さです。
どうせ言葉がわからない赤ちゃんなんだから、とつい大人は考えてしまいがちですが仮に何を言っているか意味はわからなくてもどういう感情で会話をしているかということはちゃんと伝わります。
例えるなら全く言葉がわからない海外の国に行っても、現地の人がどんなニュアンスの会話をしているかなんとなくわかるのと同じです。
特にお母さんの方が夫の態度に対して不満を持っており、よくない感情を持って日々接しているという気持ちはとても子供にはよく伝わります。
ですので子供がいつまでもパパになつかない背景には、母親が内心で「父親と親しくなってもらいたくない」と思っていることもありえます。
夫婦ゲンカを子供の近くでしていないかや、お互いに対して怒りや憎しみを持っていないか今一度子供のために関係を考えなおしてみてください。