
最近よく聞くモンテッソーリ教育とは
子供が自分からやりたくなる教育法
モンテッソーリ教育は、将棋の藤井聡太さんが小さいころに受けていたメソッドとして有名になりました。そもそもモンテッソーリ教育とは、イタリアの女性医師「モンテッソーリ」が考案した教育法です。障害を持つ子供ために行っていた教育法で知能の向上がみられたため、障害のない子供にも活かせるようにと調整してきたモンテッソーリ教育は、今では人気の教育法になっています。
モンテッソーリ教育の考え方
モンテッソーリでは、子供が自ら動きたくなる「自主性」に重きを置いています。大人は教育するのではなく子供のサポーターになり、自主性を尊重して手伝ってあげるのがポイント。成長に合わせた環境を作ることや、敏感になっていることを見つけてサポートすることが大人の役目です。こんなことをさせたい、こんな風になってほしいという親のエゴは不要で、子供の本来の能力を伸ばすというところがポイントです。たとえ繰り返しの遊びに親が飽きてしまっても、子供が興味を持ってチャレンジしていることであれば、ひたすらサポートしてあげます。
モンテッソーリ教育は家でも始められる
モンテッソーリ教育には「おしごと」と呼ばれる教具があります。その「おしごと」に取り組むための環境を作ることがまず必要です。
リビングや子供が主に遊ぶ部屋には子供のサイズに合わせたテーブルとイス、自分で片づけられるような棚、踏み台があればOK。子供のオモチャが増えてゴチャゴチャしているようでしたら整頓して物を置きすぎないようにしましょう。
まだ小さいからこれは難しいかなというものでも、モンテッソーリ教育ではなんでも自分でできるようになっていきます。台拭きを「おしごと」の環境内に置いておくだけで、水や飲み物をこぼしてしまったときに、自分から拭けるようになります。こぼしたことに対して怒ることはせず、こぼれちゃったねと寄り添う言葉をかけてみると、普段から見て覚えていた「拭く」という動作を自分からやって見せてくれるでしょう。
親が制限をかけていただけで、本来の子供の能力はもうできるということがたくさんあるかもしれません。失敗が多いと親がやってしまいがちですが、モンテッソーリ教育では親の余裕とサポートが重要になります。
子供と取り組むときのポイント
子供のできることやできないことの観察力が大事です。何かができなくて泣き出すときは、ゴールがどこなのか何がしたいのかを観察します。親と同じことをしたがる1~2歳の真似っこ時期は、普段自分がやっていることを想像しながら子供を見てみましょう。何がしたくて、何ができないのかが見えてきたら、手を出し過ぎないようにサポートしてあげます。やり方さえわかれば子供はすぐに覚えて繰り返し試してみることも。成長過程でできないことがどこなのか、できることが何なのかをしっかりと見極めて成長にあった「おしごと」をさせるようにしていくとモンテッソーリ教育が身についていくでしょう。