
ASDかもしれないと感じたら
もし子供の行動や特性に関してASDを疑う兆候があったときは、それに対処する方法や適切なサポートをするために知識を深めることが重要です。ここではASDの特徴的な行動、診断や検査方法、そしてASDの子供との接し方について解説します。
ASDの特徴的な行動
ASD(自閉スペクトラム症)は、社会的な相互作用やコミュニケーション、興味・活動の範囲における困難を特徴とする発達障害のスペクトラムです。ASDの特徴行動は、個々の子供によって異なりますが、特徴的な行動があるので参考にしてください。
コミュニケーションが苦手
ASDの特徴の一つは、コミュニケーションの障害です。ASDの子供たちは、他者との会話や表情、身振り、視線などの非言語的なコミュニケーションに困難を抱えています。また、他者への興味や関心が欠如しており、一般的な興味や他人の感情に理解が不足していることがあります。
こだわりが強い
ASDの特徴として、こだわりや反復行動が挙げられます。彼らは物事の順序やルーティン、特定の興味に対する強いこだわりを持つことがあります。また、感覚的な過敏症や過鈍感があり、音、光、触覚などに対して異常な反応を示すことも。
発達の遅れや特殊な能力がある
ASDの特徴の一つとして、言語の遅れや特殊な関心が挙げられます。言語の発達が遅れる場合や、特定の分野で優れた能力を示す場合があります。
また、複数の情報や刺激を同時に処理することが難しい場合があり、これが日常生活や学習に影響を与えることがあります。
これらの特徴は、ASDの子供が日常生活や学校、社会で困難を抱える主な要因です。ただ、子供には個別の特性がありますので、その子供に合うサポートやアプローチが必要になります。早い段階から適切なサポートをしていくことで、ASDの子供の成長や発達を促すことができるでしょう。
診断や検査方法
ASDの診断方法には、まず問診が行われます。保護者が普段の様子や行動に関する情報を説明します。その後、行動観察が行われます。医師が子供の行動や相互作用を観察し、ASDの特性が現れているかを確認。最後に、心理検査や知能検査が行われます。これは子供の発達水準や知能水準を評価するためです。
ASDだったときの接し方
ASDの子供と接する際には、彼らが言語での説明を理解しにくいことや、時間や予定の概念を把握しにくいこと、また、他者の気持ちや表情を読み取りにくいこと、感覚的な刺激に対する過敏性があることに留意する必要があります。
言語での説明が難しい場合は、短い文章で一つずつ伝えることが大切です。具体的な言葉を使い、注意を引いた後にお話すると理解しやすくなります。
また、視覚的な手段を活用して情報を伝えることも効果的です。時間や予定については、作業の見通しを伝え、予定表やタイマーを視覚的に提示することで安心感を与えられることも。
感覚過敏性がある場合は、静かで刺激の少ない環境を提供し、イヤーマフや耳栓、フードを活用して感覚刺激を抑えることが役立ちます。これらの対応策を通じて、ASDの子供と少しずつでもコミュニケーションを図って理解し合えるようにしていきましょう。